永代供養のお墓を見学に来られる方の中に、急に亡くなったのでまだ納骨するのが寂しくてとおっしゃる方が少なくありません。長年一緒に暮らしたかけがえのない人が急に自分の側から姿を消してしまい、もう二度と会う事が出来なくなるのは例え様のない辛い事です。
「お墓に納骨してしまうともっと遠くに行ってしまう様に思えて」と話しながら涙を流される方も少なくなく、私も一緒に涙することもあります。
亡くなられた方は極楽浄土へと生まれ変わり、ここからが新しい始まりであるという教えも,残された者にとってはすぐに受け入れ難い現実と寂しさばかりが先立ってしまい、唯一残された遺骨がそばに存在する事が安堵に繋がっている事は否定出来ない現実です。自宅で安置しておきたいけどそれは気が引けて、とはいえまだ納骨する決心がつかないその様な方が多くおられます。
正縁寺ではこの様な方にはしばらくの間本堂にてご遺骨をお預かりし、後に永代供養墓に納骨させていただく事をお勧めしています。亡き方は沢山の仏様がいらっしゃる本堂にて護られ、やがてご遺族の気持ちが落ち着き、お墓へと納骨される日までお祀りさせていただきます。会いたくなれば本堂にお参りされて少しずつ心を落ち着けてくだされば幸いと考えています。どうぞご遠慮なくご相談下さい。
「南無阿弥陀」とお念仏を称えれば仏様はきっとどんな苦しみや悲しみからも私たちをお救いくださいます。