秋のお彼岸の時期となりました。
正縁寺では9月20日午後2時より秋彼岸会法要を勤めます。
「暑さ寒さも彼岸まで」との言葉のように秋彼岸の頃は秋晴れの清々しい青空が広がり、夕刻には虫の声に耳を傾け夕焼けに赤く染まる空の下、本堂の大屋根や境内の仏様を眺めながら日本の良さを感じ、遥か彼方にお浄土があるという西方の夕焼けを背中に座すお釈迦様にご先祖様のいらっしゃる彼岸へと感謝と供養の想いを込めてお念仏を称えています。
秋のお彼岸の期間は秋分の日を挟んだ前後3日間で今年は9月20日が彼岸の入りで9月26日が結願となります。
私たちのいる迷いの世界を「この岸(此岸)」、悟りの世界である極楽浄土を「彼の岸(彼岸)」と言います。
平安時代中期に法然上人が師と仰ぐ中国の僧、善導大師が春分、秋分の日を「太陽が真東から出て真西に沈む春分と秋分の日に沈みゆく夕陽を見て、その彼方にある西方極楽浄土に思いを馳せ、往生の願いをおこすのに適している」と説かれた事から春分、秋分の日には落日を見て西方浄土への往生を願うという仏教観が従来からある先祖供養の風習と結びつきお彼岸の行事となって現代まで引き継がれています。
亡き人を思い出し、自分が今ある事に感謝し、お念仏を称える事がご先祖様への供養となり、自身の功徳となります。
お彼岸の期間が「南無阿弥陀」とお念仏を称える機会となれば幸いです。 合掌